虫歯の治療費

  1. はじめに
  2. 虫歯の進行段階と治療費の目安
  3. 虫歯で歯を失った場合の治療費の目安
  4. 自費診療の詰め物・被せ物
  5. 虫歯治療の費用を抑える方法
  6. まとめ

はじめに

歯科治療を受ける際は「治療費用はどのくらいかかるか」が気になる方も多いでしょう。
虫歯を治療費の目安、費用を抑える方法について解説します。

虫歯の進行段階と治療費の目安

虫歯の治療は、進行度により治療方法が異なります。
虫歯治療の具体例と治療費について解説します。


虫歯の治療

初期段階の虫歯治療

虫歯の程度が初期段階の小さな虫歯の治療は、コンポジットレジン充填という治療が行われます。
この治療は、エナメル質のみの虫歯やエナメル質の下の象牙質への侵食がわずかな虫歯の場合に行われます。
コンポジットレジン(C R)は、歯科用のプラスチックのことを指します。
虫歯部分を削り取った後、ペースト状のコンポジットレジン(C R)を詰めて、光を照射して固めます。
治療は1回で済み、治療費の目安は、保険適用3割負担の場合で1,500〜3,000円程度です。

中程度の虫歯の治療

虫歯がエナメル質の下の象牙質にまで進行し、穴が大きくなるとコンポジットレジン充填では修復することができません。
修復した箇所への負荷が大きくなるため、充填してもすぐに取れてしまうことや割れてしまうことがあり、歯とコンポジットレジンとの間に隙間ができやすく二次的な虫歯になる可能性があるためです。
虫歯を削って形を整え、型取りをしてから、出来上がった詰め物をセットするので、治療は最低でも2回かかります。
詰め物の治療費の目安は、保険適用3割負担で2,000〜5,000円程度です。

また、虫歯の範囲が大きい場合には、詰め物ではなく歯全体に被せる形の被せ物を入れる場合もあります。
被せ物の治療費の目安は、保険適用3割負担で6,000〜10,000円程度です。

詰め物・被せ物の素材を選択したい場合には、自費診療になります。
自費診療の詰め物・被せ物には、見た目が良いセラミックまたはジルコニアの素材や歯との適合性が良いゴールドがあります。

神経の治療

虫歯が進行して歯の神経にまで到達してしまうと、歯の神経を取り、根管治療を行う必要があります。
根管治療は、歯の神経が入っていた根管内部の感染が無くなるまで数回に分けて清掃、洗浄し、薬の交換を行い、きれいになったら根管内に薬を詰めます。その後土台を立てる治療を行い、被せ物の型取りをした後、被せ物をセットします。
治療回数は、感染程度により差が出ますが複数回かかります。
根管治療と被せ物のセットまでで治療費の目安は、保険適用3割負担で7,000〜20,000円程度になります。

被せ物の素材を選択したい場合には、中程度の虫歯の場合と同様に、自費診療になります。

根の治療

虫歯が大きく抜歯を行う場合

虫歯が大きく進行して、歯の大部分を失ってしまった場合には、「抜歯」の治療になることがあります。この状態になると神経も死んでいるため痛みを感じなくなっていることがあります。
放置すると歯の根の先に膿が溜まるようになり、この歯が感染源となって、周囲に悪影響を及ぼしてしまうので、歯を抜く処置を行います。
治療費の目安は、保険適用の3割負担で3,000〜7,000円程度です。

抜歯治療の後、傷が良くなってきたら、「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」のいずれかの治療を行う必要があります。
これらの治療には別途費用がかかります。

虫歯で歯を失った場合の治療費の目安

歯を失った場合には、「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」いずれかの治療をする必要があります。
「ブリッジ」または「入れ歯」では、保険診療か自費診療を選択することができますが、「インプラント」は自費診療のみになります。

それぞれの治療の特徴と治療費の目安は次のとおりです。

歯を失ってしまった方へ

ブリッジ

ブリッジとは、歯を失った場合に隣の歯を土台として橋渡しをするように被せ物を装着する方法です。
連結したタイプの被せ物になり、歯が無い部分にはダミーの歯が入ります。
自分の歯のように使用することができますが、土台となる両隣の歯にかかる負担が大きくなることが難点です。

また両隣の歯が健康な歯の場合でも、歯を大きく削らなくてはなりません。
治療費の目安は、欠損した歯が1本の場合で、保険適用3割負担で2〜3万円程度です。前歯の場合で3万円程度になります。
欠損歯が1本の場合、隣の歯と橋渡しで3本分に歯を被せるのが一般的ですが、失った歯の部位や残っている歯の状況により、4本分以上の長いブリッジになることもあります。その場合はブリッジが長くなる分、費用も高くなります。

保険適用では、ブリッジは銀色の金属になります。前歯の場合は、表面にプラスチック剤を貼り付けた形の金属になります。
自費診療では、セラミックやジルコニア、ゴールドなどの素材を選択することができます。

ブリッジ

入れ歯

入れ歯には、「部分入れ歯」と「総入れ歯」があり、自分の歯が残っている場合には「部分入れ歯」になります。
入れ歯は取り外し式で、プラスチックでできた「人工歯」と人工歯を並べるピンク色の「床(しょう)」、入れ歯を固定するための金属「クラスプ」で構成されます。
クラスプを残っている歯に引っ掛けて、入れ歯を固定する仕組みです。
治療費の目安は、保険適用3割負担で5,000〜10,000円程度です。
失った歯の本数や残っている歯の位置などにより形態が異なり、費用も異なります。

クラスプがない目立たない入れ歯「ノンクラスプデンチャー」や一部が金属でできた「金属床義歯」は自費診療になります。
自費診療の費用は、歯科医院ごとに設定できるため差がありますが、ノンクラスプデンチャーの場合5〜10万円程度になります。
金属床義歯は、失った歯の本数が複数歯になる場合に作製されることが多く、30〜40万円程度になります。

入れ歯(オーダーメイド義歯)

インプラント

インプラントは、歯を失った場所に人工歯根を外科的に埋め込み、自分の歯のように使用することができる治療方法です。
基本的に保険適用外になります。
ブリッジや入れ歯と違い、周囲の自分の歯を支えにする必要がないため、残っている歯に負担の少ない治療方法だといえます。

治療費の目安は、自費診療で1本あたり30〜40万円程度です。インプラントを埋入する部位の骨が足りない場合には、骨造成術を行う必要があり、その場合には別途3〜10万円程度の費用がかかります。

インプラント

自費診療の詰め物・被せ物

虫歯治療で詰め物や被せ物をする場合、保険適用内だと決められた材料しか使用することができません。金銀パラジウム合金という銀色の金属のものか、部位によっては白色のプラスチック素材のCAD/CAM冠になります。

天然の歯に近い色味で見た目が良いものを選択したい場合には、自費診療でセラミックまたはジルコニア素材のものを入れる方法があります。
また、歯への適合性や身体への安全性を重視する場合には、ゴールド素材のものがあります。

自費診療の被せ物の治療費の相場は次のとおりです。詰め物など修復する範囲が狭くなる場合には費用が少し安くなります。
費用の詳細は歯科医院ごとに異なるので確認するようにしましょう。

セラミック治療

まる歯のセラミック

オールセラミック

被せ物の全てがセラミックでできたものです。セラミックはいわゆる「陶器」の素材です。
天然の歯のような白さと透明感を作ることができ、審美性に優れています。
経年による劣化や変色がなく、見た目を長く維持することができます。
ただし、陶器と同じで、急激に強い力が加わると、割れてしまうことがあります。噛み合わせが強い場合には注意が必要です。
費用の相場は、10〜15万円程度です。

ジルコニア

人工ダイヤモンドともいわれる素材で強度があり、見た目も天然歯のような美しさです。
セラミックよりも審美性が劣るといわれていましたが、年々審美性は良くなってきています。
費用の相場は10〜18万円程度です。

ゴールド

歯との適合性が非常によく、口腔内に入れるのに適した素材です。
見た目が金色になるので、目立たない奥歯にはおすすめの材料になります。
費用の相場は8〜20万円程度で、金相場の変動により、価格が変わります。

虫歯治療の費用を抑える方法

虫歯の本数が多くなると、それだけ虫歯治療にかかる費用も高くなります。
費用をできるだけ抑えるためにはどのようにしたら良いのでしょうか。

早期発見・早期治療を行う

虫歯は、初期段階では、治療費の負担が少なく済みます。治療も1回で終わるため、何度も通院する必要がありません。
治療費を抑えるためには、虫歯を早めに発見し、早めに治療することが大切です。初期の虫歯は、痛みなどの自覚症状がないため、自分で気付くことは難しい場合が多いです。
虫歯で空いてしまった穴は、自然に元に戻ることはありません。
定期的に歯科医院でチェックを受けることで早期発見につながり、初期段階での治療を可能にします。

虫歯予防を行う

虫歯になってから歯科医院に行くのではなく、そうなる前に虫歯を予防することが一番の治療費の削減になります。
最近では、予防歯科のために歯科医院に通院される方も増えています。

定期的に予防歯科でフッ素塗布を受けたり、クリーニングを受けたりすることで、虫歯になりにくい口腔内を維持することができます。定期通院をしていれば、虫歯になってしまっても早めに発見することができます。
虫歯治療にかかる費用と比較して、予防歯科へ通院する費用の方が負担も少なく済みます。

予防歯科

医療費控除の申請をする

直接、虫歯の治療費が抑えられるわけではありませんが、虫歯の治療費は医療費控除の対象になります。
医療費控除とは、1年間でかかった医療費が10万円以上※の場合に受けられる所得控除制度の一つです。確定申告をすることで還付金を受け取ることができます。
10万円の中には、歯科治療費だけでなく他の診療科でかかった費用も合算させることができます。
総医療費が10万円を超えるような場合には、還付金を受け取ることで結果的に医療費を少なくすることができます。

※総所得金額等が200万円未満の場合は総所得金額等の5%を超えた場合になりますので、確認が必要です。

医療費控除について 詳しくはこちら

まとめ

虫歯治療は、虫歯が大きくなるとそれだけ治療費が高くなる傾向にあります。 虫歯の治療費を抑えるためには、できるだけ初期の段階で虫歯に気付き、治療することが大切です。
初期段階の虫歯は、痛みなどの自覚症状がないので、自分では気がつきにくいものです。
歯科医院に定期的に通って、虫歯のチェックを受けると良いでしょう。
また、予防歯科で、虫歯にならないお口の中を作っていくことも、結果的に治療費を安く済ませることができます。

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