矯正装置のブラケットを歯の裏側に取り付け、
ワイヤーで締めて、歯並びを矯正します。
「見えない矯正」の代表的な方法の一つです。
表側に露出装着するワイヤー矯正は
見た目の悪さが大きなデメリットになりますが、
裏側矯正ならば、審美的に優れていて、見た目の不都合はありません。
周囲に気付かれない裏側矯正のメリットはとても大きいです。
モデルや俳優、接客業など、外見のイメージが
大きく影響する職業の方に適しています。
特に女性に人気の高い治療法です。
人と接する機会があるかぎり、特殊な職業でなくても、
見えるよりは見えない方が喜ばれます。
ただ、裏側矯正の場合は、表側のワイヤー矯正に比べて、
治療費が1.5倍割高になります。
裏側矯正は1970年代に日本人によって開発されて以降、改良を重ね、進化しています。
昔はブラケットが大きく厚みもあり、突起部分もあるため、
歯肉や舌を傷つけることも多くありました。
しかし昨今、ブラケットは小さく薄型になり、突起部分も少なくなり、
歯肉や舌への損傷リスクは改善傾向にあります。
また、初期の装置に比べて、僅かな力で歯を移動させられるようになり、
それに従って痛みも軽減しています。
痛みに関しては、装着当初は引っ張られる感覚があり、
硬い物を噛むと少し痛む場合もありますが、数日経てば、痛みは殆どなくなります。
表側のワイヤー矯正よりも長い治療期間が必要とよく言われますが、
これもかなり改善されていて、同程度の治療期間の場合もあります。
舌が装置に当たり、装着当初は少し話しづらい面があります。
個人差ありますが、数週間から1ヶ月ぐらいで慣れ、その後は普通に話せるようになります。
見えるワイヤー矯正よりは多少の不便はありますが、それでも、
見えない裏側矯正の魅力は大きく、裏側ならば矯正したいと考える方が増えています。