口臭はなぜ起こる?その原因と対策について

  1. 口臭とは
  2. 口臭の種類
  3. 口腔由来の口臭
  4. 口臭の予防対策
  5. まとめ

口臭とは

人の体にはそれぞれニオイがあり、お口にもニオイがあります。
口臭とは一般的にお口から発生する不快な臭いのことを指します。口臭は本人にはなかなか気付きにくいもので、知らぬ間に周囲の人に不快な印象を与えているということもあります。
口臭の原因はさまざまあり、歯周病などのお口の中のトラブルや全身の健康状態に関わるもの、食べ物や嗜好品などからくる外因性のものなどいくつかの種類に分けられます。

口臭

口臭の種類

1. 生理的口臭

生理的口臭とは、誰にでもある口臭のことをいいます。起床時や空腹時、緊張した時などにその臭いが強く現れることがあり、これらは通常一時的に発生します。しっかりケアし予防することで不快な臭いを軽減することが可能です。

起床時の口臭

Breath cause

就寝中は唾液の分泌が減少し、お口の中の細菌が増殖します。
そのため、朝起きた時に不快な臭いが発生しやすくなります。

空腹時の口臭

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一般的に食前や長時間の断食後には、唾液の分泌が減少します。
唾液にはお口の中の細菌の増殖を防ぐ大切な役割があり、不足してしまうと不快な臭いが発生しやすくなります。

また、空腹時には胃酸が増加することで、お口を通じて胃の中の酸の臭いが漏れることがあります。

緊張した時の口臭

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緊張した時やストレスによって負担がかかっている状態にあると、唾液の分泌が減少し口臭が強くなることがあります。
身体をしっかり休めて上手にストレスを発散することで問題解決に繋がります。

このような生理的口臭が一時的に発生する時の特徴として、唾液の分泌が減少し細菌が増殖することが挙げられます。
増殖した細菌がお口の中にある食べかすやはがれた細胞などのたんぱく質を分解することで不快に感じる臭いの原因を作り出しています。

Breath cause

口臭成分の中でも、主な原因物質とされているのが揮発性の硫黄酸化物です。これがたくさん作られることによって、一時的に不快な臭いが発生します。

起床時の口臭に対しては、歯を磨くことでお口の中の細菌や臭いが大幅に減少します。空腹時には食事をきちんと摂ること、緊張した時には身体をゆっくり休めてしっかり水分補給をすることで唾液の分泌が促進されます。これらは口臭を急激に弱めるのに効果的です。


他にも、特に女性は月経や妊娠などホルモンバランスの変化による口臭が発生することもあります。子どもから大人まで年代ごとにそれぞれ異なる特有の臭いや民族の持つ習慣や特徴などによってさまざまな種類の口臭があります。

生理的口臭は常に周りの人に不快な印象を与えるわけではなく、たまに不快にすることがある程度です。不快に感じる時の距離はとても近く、相手の顔から30cm以内の近さであるといわれています。これは通常の会話する距離よりも近いためなかなか気付きにくいです。本人でも気付きにくい口臭ですが、一度気にし始めると不安に感じてしまい、より一層気になってしまうことがあります。
他にも身体の健康状態やストレスなどコンディションによって臭いが強まったり弱まったりすることもあります。

2. 食べ物や嗜好品による口臭

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にんにくやニラ、ネギ、玉ねぎといった臭いの強い食べ物を摂取すると、それらが直接的な口臭の原因となります。
食べた後にもしばらく胃に残っているため、間食道を通じて臭いが漏れることがあります。

また、コーヒーやアルコール、タバコなども口臭の原因となるため注意が必要です。アルコールは肝臓内でアセトアルデヒドと呼ばれる物質に分解されますが、これが臭いの原因となります。


アセトアルデヒドは毒性が強く、アルコールを摂取した後に顔が赤くなったり、頭痛や吐き気などの症状が現れたりする原因にもなります。多量の飲酒によって体内にその臭いが取り込まれ、しばらく臭いが残ることもあるため、習慣的に飲みすぎるのはなるべく避けると良いでしょう。

3. 病的口臭

病気に由来して発生する口臭は大きく分けてお口の中のトラブルに関連するものと、全身の病気に関連するものがあります。どちらも病気の症状のひとつとして感じる臭いであるため、根本的に改善するためには病気そのものを治療することが一番の解決方法でしょう。

口腔由来

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病的口臭の90%以上はお口の中のトラブルが原因であるといわれています。トラブルの具体例としては歯周病や歯肉炎、虫歯などが挙げられます。その元をたどるとそれらの原因となる歯垢や歯石、舌苔と呼ばれる舌にこびりついた汚れなどもすべて細菌の塊であり、口臭へと繋がります。

歯周病や虫歯などは歯科医院で治療を受けることで口臭も改善することができますが、細菌の塊そのものを作らないように予防することも十分に可能です。毎日のセルフケアや歯科医院でのプロフェッショナルケアを受けることが大切です。

全身由来

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呼吸器系の感染症や肝臓の問題、胃炎や胃下垂、胃がんなど消化器系の疾患など、他にも喉や鼻の病気、糖尿病などさまざまな要因によって口臭が発生することがあります。

それぞれ原因によって感じられる臭いの種類は異なりますが、多くの全身疾患が口臭と関わりがあるといわれています。

4. 心因性口臭

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心因性の口臭は、実際には口臭が認められない場合にも本人は口臭があると思い込む口臭のことを指します。
心理的な要因や精神的に不安定な状態によって引き起こされることが多く、ストレスや感情に関連しています。

心因性口臭の改善には、心理療法やカウンセリングが役立つことがあります。ストレスや精神的な問題に対処し、自己意識を減らすことが口臭の改善に繋がるとされています。

他にも歯科医師などの専門家に口臭の有無を確認してもらったり医師に相談したりして、治療の提案や細かな診断を受けることも大切です。

「口臭」と一口に言ってもさまざまな要因から発生します。人それぞれ感じ方が異なるものであり、一時的に発生するものもあれば根本となる原因を取り除くことで改善されるものもあります。

口臭の原因と種類について

口腔由来の口臭

歯肉炎、歯周病

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歯肉炎や歯周病は、歯ぐきや歯の周りの組織に炎症を伴う病気です。

歯磨きで落としきれなかった汚れやお口の中の細菌が歯ぐきの周りに付着することで感染を引き起こします。進行すると歯ぐきの腫れや出血、膿が出るなどの症状が見られ、それらとともに口臭も発生しやすくなります。

虫歯

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虫歯は、歯の表面が侵食される病気で、磨き残しなどの溜まった細菌が歯の表面に付着することで穴が開いたり黒く変色したりします。

初期段階の虫歯では口臭が強くなることはほとんどありませんが、進行すると腐敗した歯の組織から不快な臭いが発生します。虫歯が神経にまで到達し、神経が腐敗してくるとかなり強い臭いが発生することもあります。

歯垢や歯石

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虫歯や歯周病と密接に関係している歯垢や歯石は、口臭の主な原因のひとつです。歯垢はお口の中に存在する細菌や食べかす、唾液などが混ざり合って作られる薄い膜のようなものです。歯の表面に付着し、時間の経過とともに固くなり、歯石へと変化していきます。
歯石は歯垢が固くなり歯の表面にこびりついたもので、歯ブラシだけではもう取り除くことができません。歯科医院でプロフェッショナルクリーニングを受けてしっかり除去しましょう。

また、お口の中にブリッジや被せ物がある場合には、長期的なメンテナンスが欠かせません。被せ物の縁やブリッジの周りなどには汚れが溜まりやすく、治療をしていない天然歯以上にしっかりとケアをすることが大切です。長い間にはすき間ができてしまったり被せ物の下で虫歯になっていたりするなどのトラブルも少なくありません。口臭予防と同時に虫歯予防にも努めていくことが大切です。

歯垢や歯石には多くの細菌が含まれていますが、これらの細菌が食べかすを分解することで有害なガスを作り出します。このガスが不快な臭いの原因となります。歯垢や歯石が付着すればするほど口臭も強く感じるようになります。

ドライマウス

唾液不足によるお口の乾燥は、口臭を引き起こす原因となります。唾液にはたくさんの重要な役割があり、お口の中の細菌の増殖を抑える作用や食べかすなどを洗い流す洗浄作用、お口の中の粘膜を保護する作用などがあります。
唾液の分泌が減ってしまうことでお口の中が不衛生になり、細菌の増殖とともに口臭が強くなることにも繋がります。

唾液の6つの役割とは?

舌苔

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舌の表面に白っぽいものが付着することがありますが、これは細菌の塊で増殖することで臭いが発生します。

歯磨きをする際に歯や歯ぐきの周りは磨けていても、舌までは磨けていない人は少なくありません。舌ブラシなどの専用の器具を使ってきれいに磨けると良いでしょう。

入れ歯

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入れ歯の清掃がしっかりできていない場合には、細菌や食べかすが溜まり不快な臭いがついてしまうことがあります。

特に入れ歯のプラスチック部分には色や臭いが吸着しやすく、一度ついてしまったものは簡単には取り除くことができません。毎日欠かさずに清掃して、きれいに保つことが大切です。

口臭の予防対策

口臭を予防、軽減するためには、歯垢と歯石を効果的にコントロールすることが大切です。

自分に合った歯磨き

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歯垢や歯石が溜まらないようにするには毎日のブラッシングが重要です。歯磨きがしっかりできているか、磨き残しや磨き癖はないか一度歯科医院でチェックしてもらうと良いでしょう。
自分では磨いたつもりでも歯並びや歯磨きの仕方によって意外と磨けていない部分があったりします。それぞれに合った効果的な歯磨きの仕方を身につけることで歯垢や歯石の沈着を防ぐことができ、口臭も予防することができます。

特に磨きにくい歯と歯の間にはフロスや歯間ブラシを使用し、舌は専用の舌ブラシを使って磨くことでさらに効果的に口臭を防ぐことができるでしょう。

歯科医院でプロのクリーニング

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歯科医院で定期検診を受けるとともにプロフェッショナルクリーニングも受けるようにしましょう。

日々のセルフケアだけではなかなか行き届かない細かな汚れまでもしっかり取り除くことで口臭の原因となる細菌を大幅に減らすことができます。

水分補給・食事

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お口の乾燥は口臭の発生に大きく関係します。
十分に水分を補給し、唾液の分泌を促すことが大切です。

また、食事の際にはよく噛んで食べることで唾液腺が刺激され、唾液の分泌が促進されます。

予防歯科で口臭対策 正しい口腔ケアと食生活のコツ

まとめ

自分ではなかなか気付きにくい口臭ですが、今すぐ始められるさまざまな方法を取り入れることで予防や改善することができます。口臭が気になったらまずは歯科医院を受診してみると良いでしょう。

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