虫歯は、どの歯がなっても歯科医院での治療が必要になります。
大抵は虫歯になったところを削ってかぶせ物をして・・・という形で、
虫歯の進行度合いにもよりますが軽いものだと2回くらいの通院で、
ひどいと歯の神経を抜かなければならない場合もあるので1カ月超、
治療に費やすこともあります。
そういった経験から、「歯医者はもう行きたくない」と
思われた方も少なくないのではないでしょうか。
通常の虫歯であれば、「治療」という選択肢をとることがほとんどです。
ある患者様も、数年放置していて大きな穴が開いてしまった虫歯でも、
2か月近く通院を続けられて治されたそうです。
ですが、親知らずの虫歯だとそこに「抜歯」という選択肢が加わってきます。
それはなぜでしょうか。
まず、親知らずは奥歯のさらに奥にあるため、
治療するときに器具などを入れるのが他の歯の治療に比べて難しいということ。
また、抜かないで治療をしても、日常生活での歯磨きだとなかなか磨きにくいところであるため、再発率も高いこと。
生え方によっては隣の歯に影響を及ぼすこともあり、虫歯の範囲を別の歯にまで広げてしまう可能性があること。
そしてそれが歯周病を引き起こしてしまう場合もあります。
こういった背景から、抜歯を勧めることも多いといいます。
ちなみに、抜くにも適した時期があります。抜歯をする前提であれば、虫歯になる前に抜いてしまうのがベストです。
虫歯になってしまった場合、麻酔が効きにくいことがあるのです。虫歯になった年齢が若年齢(20歳前後)であれば、
そのまま抜いてしまうのもお勧めします。
若いときほど体力も回復力もあるため、術後の経過が良好になることが多いのです。
何にせよ、親知らずが虫歯になってしまった場合はご自身の生活・性格などを考え、
主治医の先生としっかり話し合って抜歯か温存かの選択をしたほうがいいでしょう。