部分入れ歯の種類

部分入れ歯の種類
について

金属床義歯(保険適用外)

床(しょう)に金属を用います。金属はレジン(プラスチック)と違って折れたり、割れたりすることはほとんどありません。

そのため、覆う部分を薄く・狭くすることが可能です。これにより入れ歯特有の異物感を緩和でき、発音のしやすさにもつながり
ます。

また、金属には硬さがありますので、噛んだ時に部分入れ歯がたわみにくくなります。部分入れ歯が噛むたびにたわむと、歯ぐき(顎堤)には断続的に大きな力が加わることになります。

この力は歯ぐき(顎堤)を痩せさせると言われています。歯ぐき(顎堤)が痩せると、強い力で噛むことが難しくなり、また支えている歯への負担が大きくなってしまいます。たわまない金属を使用することで、歯ぐき(顎堤)を守ることができます。

その他の金属床の特徴として、レジン床と比較して、圧倒的に味覚が良いということです。

入れ歯と味覚に関係があるの?と思われるかもしれませんが、味覚は舌だけで感じているわけではありません。
風邪を引いて鼻が詰まっていると味がわからなくなることを経験したことはありませんか?これは嗅覚も味覚に関与していることを意味しています。塩味・甘味・苦味・酸味の4基本味は舌などの味覚で感じるものですが、我々が表現する「味」とはそれだけではなく、その他の感覚を含めた総合評価と言えます。味を感じる上で大切な感覚の一つとして、温度感覚が挙げられます。

上顎の入れ歯では安定性を向上させるために口蓋(口の上壁)を覆うことがありますが、この部分を覆うと食物が直接口蓋に触れなくなるため、温度感覚を感じにくくなります。
食べ物の温かさや冷たさも「味」の一面となり得ることから、入れ歯を入れることで味がわからなくなった、と言われることがあります。

レジン床の入れ歯では、入れ歯の破損やたわみ防止のため、幅を広く・分厚く作りますので、異物感が大きく、またレジンは熱伝導が悪いため温度を感じにくくなります。床に金属を使用すると、歯ぐきを覆う部分を減らすことができ、薄く加工できるため、異物感が少なく、また熱伝導の良さは食べ物の温度が感じやすくなります。

金属床の特徴

金属床の入れ歯で使用する金属には金合金、コバルト・クロム(Co-Cr)合金、チタン合金がありますが、それぞれに特徴があります。

金合金は加工がしやすいため、適合精度が高く、ぴったりとした入れ歯を作ることができますが、重いことが難点です。そして、昨今の金の価格高騰により、材料代が高くなります。

コバルト・クロム合金は現在最も使用頻度が高い合金です。以前はその扱いが難しく、適合精度に問題が生じることがありましたが、現在では製作技術が向上したため、一般的に扱える合金となりました。

チタン合金は軽さが売りです。生体親和性も高い合金になりますが、製作の難易度が高く、扱いの難しい合金です。

こんな方におすすめ

金属床の部分入れ歯には多くのメリットがありますが、最大のメリットは部分入れ歯を装着した後、長い経過の中で調整が圧倒的に少ないことだと言えます。噛んだ時の変形が少ないことから、歯ぐき(顎堤)と支えている歯への負担が少ないことが長期的に良い結果に繋がり、それ以上に歯を失う危険性を軽減してくれるものだと考えています。歯ぐき(顎堤)と歯を守れる部分入れ歯と言えるでしょう。

レジン床義歯

レジン(プラスチック)を主体とした部分入れ歯になります。レジンは柔らかく、割れる可能性が高いため、噛む力に耐えるだけの強度を確保するために幅と厚さを増さなければなりません。これが、部分入れ歯の装着感を悪くする一因です。

たとえ、幅と厚さを増したとしても、やはり噛む際にはレジン床義歯ではたわみが生じます。部分入れ歯がたわむ=歯ぐき(顎堤)への負担が増える、支えている歯が揺すられることになります。特に下顎では舌の存在により部分入れ歯は必ず「U 字」になりますので、たわんでしまい、歯ぐき(顎堤)と歯への負担は金属床義歯よりも大きくなります。上顎では口蓋(口の天井、上壁)を大きく覆うため、発音や味覚、温度感覚に障害が出ることがあります。

治療期間中の仮の部分入れ歯として用いることが多く、また保険診療で対応する部分入れ歯がレジン床義歯になります。

部分入れ歯の見た目が
気になる方

部分入れ歯は一般的にクラスプという金属製の装置を利用します。このクラスプの最大の欠点は見た目が悪いことです。前歯に釣り針のような金属が見えてしまいます。そこで、見た目に配慮したクラスプや部分入れ歯を支える装置を利用することができ
ます。

ノンメタルクラスプ義歯

ピンク色のレジン(プラスチック)を用いる部分入れ歯になります。通常のレジンと比較して、たわみやすく、割れにくいレジンのため、クラスプに用いることが可能になります。

通常の金属床の部分入れ歯で、見た目が気になる部分のクラスプのみに、このレジンを使用しています。金属製のクラスプと比較すると、見た目はいいのですが、耐久性は弱く、修理が難しいことが挙げられます。

金属を一切用いない、グニャグニャとたわむ部分入れ歯も世間には存在しますが、当院では特殊なケース以外ではオススメをしていません。

当院がオススメするケース:

1)金属アレルギーで金属を使用することができないケース

2)インプラント治療の途中に仮の部分入れ歯として使用するケース

3)かみ合わせの関係で全く噛まない前歯のケース

コーヌス義歯

部分入れ歯を支えている歯に最大限の力を発揮させるシステムを用いた部分入れ歯になります。製作には高い精密さが求められますが、動かない部分入れ歯の頂点に君臨するといっても過言ではありま
せん。

歯を削り、内冠と呼ばれる筒状の金属を歯に被せます。その内冠にピタリとあう外冠を部分入れ歯側に設置します。二重のかぶせ物を装着するイメージになります。

コーヌス義歯は部分入れ歯が動かないため、よく噛めることが最大の長所です。また、仮に支えている歯にトラブルがあっても、簡単な修理で部分入れ歯を使用し続けることが可能です。

コーヌス義歯の短所は歯を削ることです。適応となる歯は歯の神経が取られていない歯になります。コーヌス義歯では歯に強い力が加わりますので、歯の神経を取った歯は割れたり、折れたりする可能性が高くなるため、適用ではないと考えています。

アタッチメント義歯

アタッチメントとは機能を高めたり、新たな用途を得るために取り付ける付属品という意味があります。

クラウン(かぶせ物)に部分入れ歯とのジョイント部を付属させた歯冠外アタッチメントや、磁石が吸着する金属を付属させた磁性アタッチメントが近年使用されるアタッチメントになります。

部分入れ歯の費用

保険適用外の部分入れ歯の場合、失っている歯の本数や設置する装置の数、使用する金属の種類によって価格を決めさせていただきます。

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