予防歯科が健康寿命の関係

  1. 予防歯科とは
  2. 健康寿命とは
  3. 予防歯科で健康寿命を延ばすことができる?
  4. 予防歯科は全身疾患を防ぐことにも繋がる
  5. 予防歯科でオーラルフレイルの予防ができる
  6. オーラルフレイルは全身のフレイルの前兆
  7. 健康に長生きしたい方には予防歯科がおすすめ!

予防歯科とは

歯科医院には虫歯や歯周病になってから行くという方もまだまだ多いですが、さまざまな病気予防と同様に虫歯や歯周病も予防しよう、という考えから生まれたのが予防歯科です。

虫歯や歯周病を予防することによるメリットは多く、全身の健康状態にも大きく影響すると言われています。お口の健康を守るために予防歯科はとても重要な役割を果たしています。

健康寿命とは

健康寿命という言葉を聞いたことはありますか。

「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されており、いかに健康に生活できる期間を延ばすか、ということに関心が高まっています。 『人生100年時代』が現実味を帯びてきた今、いつまで自立した生活を送ることができるか、健康を気にする人が増えてきました。

健康寿命と平均寿命との差は約10年!

平均寿命とは、人が死亡した年齢の平均値を指します。健康で日常生活に制限なく生活できる期間と健康上の問題で支援や介護を必要とするなど、日常生活に制限のある期間の差が10年近くあるということです。健康寿命と平均寿命との差を小さくすることが、これからの人生をより自分らしく楽しむための課題と言えるでしょう。

予防歯科で健康寿命を延ばすことができる?
結論から言うと、予防歯科は健康寿命を延ばす、と言えます。
では、予防歯科と健康寿命の関連性はどこにあるのか、予防歯科で健康寿命を延ばすためにできることは何か、詳しくみていきましょう。

予防歯科は全身疾患を防ぐことにも繋がる

予防歯科で虫歯や歯周病を防ぐことは、お口の中の細菌を減らすことにもなります。虫歯や歯周病の原因菌は、血管に入り込み全身に巡ることで、全身疾患にも大きな影響を及ぼします。

予防歯科を受診し、お口の環境を整えることは、さまざまな全身疾患の予防へと繋がります。

1.認知症を予防する

虫歯や歯周病が原因でうまく噛めない状態のまま放置すると、認知症のリスクが高まると言われています。

しかし、「すでに自分の歯を失っているから」と諦める必要はありません。入れ歯などで噛む機能を回復しておけば、天然の歯でなくても認知症や転倒のリスクを下げることが研究から分ってきました。厚生労働省の「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」にも、お口の機能向上は認知症の発症予防に繋がる可能性が高い、と記載されています。

また、認知症は歯周病菌とも深い関係があることが判明しています。歯周病は成人の約8割がかかっている感染症とも言われており、身近な病気の一つです。

2.糖尿病や肥満を予防する

「糖尿病の人は歯周病になりやすい」ということは以前から知られています。これには、糖尿病の人の免疫力が低く、感染症にかかりやすいことが大きく関係しています。

糖尿病の人は、血糖を下げるホルモンであるインスリンの分泌が減ることで高血糖になりやすいです。そして高血糖だと歯周病は進行しやすい、という悪循環が生まれることも糖尿病の人は歯周病になりやすいとされる原因の一つです。

それだけでなく、近年では「歯周病が糖尿病を悪化させる」ことも知られてきています。歯周病の炎症を起こす物質(炎症性サイトカイン)は、血糖を下げるホルモンであるインスリンの働きを阻害することがわかっているため、「歯周病にかかっている人は糖尿病を悪化させやすい」と言われているのです。

歯周病による炎症性サイトカインは、肥満にも影響します。炎症性サイトカインは、脂肪細胞を肥大させやすいと言われており、脂肪を蓄えやすくします。予防歯科で歯周病を治療することは、糖尿病や肥満を食い止めるためにとても大切なことなのです。

歯周病と糖尿病

3.動脈硬化・心筋梗塞を予防する

動脈硬化は、運動不足や乱れた食生活などの生活習慣によって起こるとされてきましたが、歯周病菌が原因となって、血管内に動脈硬化の原因である沈着物(プラーク)が形成されることがあることも分かってきました。

血管内のプラークは、血液の通り道を狭くしたり、血管に詰まったりして心筋梗塞や脳梗塞といった循環器疾患を引き起こすこともある恐ろしいものです。

心臓や脳の病気と歯周病は関係がないように思えますが、歯周病菌は血管を介して全身を巡ることが可能です。歯周病は、ほとんどすべての循環器(血液を全身に循環させる心臓や血管)に悪影響を及ぼすと言われています。
日本人の死因の第2位は循環器疾患と言われていますので、予防することは長生きの秘訣にもなりそうです。

歯周病と全身疾患の関係

予防歯科でオーラルフレイルの予防ができる

「オーラルフレイル」とは、お口の機能の衰えを表します。
最近むせるようになった、食べこぼしが増えたなど、『年齢のせいだから仕方ない』と見逃しがちな症状が多いのが特徴です。 オーラルフレイルは、健康寿命を考えるうえで切っても切れない関係ですので、詳しくみていきましょう。

オーラルフレイルは全身のフレイルの前兆

オーラルフレイルは身体の衰え(フレイル)の一つですが、「前フレイル状態」と呼ばれ、口の機能の衰えをそのままにしておくと一気に全身の機能低下に繋がってしまうため注意が必要です。

厚生労働省と日本歯科医師会により展開されている8020運動(80歳で20本以上の歯を保つ運動)も、オーラルフレイルを予防するために行われてきました。予防歯科の大切さが広まってきた2023年現在では、8020達成者は50%を超えるほどになっています。

オーラルフレイルのセルフチェック

以下の項目に当てはまる数が多いほど、オーラルフレイルの可能性が高いといえます。
オーラルフレイルに早い段階で気づき、対策をとるようにしましょう。

・むせる、食べこぼすことが多い
・食欲がなく、少ししか食べられない
・柔らかいものばかりを食べる
・お口の乾燥やネバつきが気になる
・舌がまわりにくくなった
・残っている歯が少なく、しっかり噛めない
・オーラルフレイルは予防・改善できる

オーラルフレイルは、対策することで予防したり改善したりすることが可能です。

「口腔機能向上訓練」と呼ばれるトレーニングがもっとも効果的とされていますが、日常のちょっとしたことを意識することが重要と言われています。
例えば、食事は30回以上噛んで食べる、グミやガムのようなものをしっかり噛むなどのトレーニングも良いですし、周りの人とおしゃべりを楽しむ、カラオケに行くなど口をよく動かす趣味も有効です。

予防歯科ではトレーニング指導も行っていますし、なによりしっかりと噛めるお口をサポートすることができます。
オーラルフレイルの予防・改善の目標は「栄養がしっかりと摂れること」だけでなく、「食べることを楽しむこと」「人との関わりを楽しむこと」そしてそれによって「健康な人生を楽しむこと」です。

健康に過ごせる時間を伸ばすためにも、是非ともオーラルフレイル対策をしていきましょう。

健康に長生きしたい方には予防歯科がおすすめ!

健康に長生きするためには、運動をして、栄養のある食事をしっかり摂り、人と関わりをもつことが大切とされています。
力をいれて運動するためには、ぐっと食いしばれる歯が必要になりますし、なんでも美味しく食べるためには、よく噛める歯が必要です。
人と会って食事をしたり趣味を楽しんだりするときにも、お口が健康でないと十分に楽しめないことも考えられます。

予防歯科で虫歯や歯周病を予防してしっかりと噛める健康なお口を維持することは、健康に長生きするうえで重要な役割を果たしています。食べられるものではなく食べたいものを美味しく食べ、活動的に人生を楽しむためにも、予防歯科の受診をおすすめします。

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