CASE10 義歯(入れ歯)症例

入れ歯症例

基本情報
70代女性
初診日:2017年12月
主訴:右下が痛い
全身的既往歴:特になし
歯の喪失理由:むし歯・歯周病

初診時口腔内写真

義歯無し

右下の歯は内側に倒れ込んでいました。上顎は前歯、下顎は奥歯が失われていたため、たがい違いの関係になっていました。
専門的には「すれ違い咬合」と呼び、難症例に分類されます。

義歯有り

上顎はノンメタルクラスプ義歯が装着されていました。金属部分は噛む力に耐えられず折れていました。
下顎は保険適応のレジン床部分入れ歯で、噛むたびにたわむ状態でした。

初診時検査結果

右下の奥歯は歯周病が進行し、揺れが大きかったので、残すことは困難でした。
その他の歯は多少の炎症はあったものの、歯周病は軽度と診断しました。なお、下顎骨が極端に吸収していました。

問題点

● 下顎の顎堤吸収が重度
● 前後すれ違い咬合
● 審美的要求あり(クラスプが見えるの嫌)

 


治療方針

● 抜歯(右下5番)
● 使用中の入れ歯の修理
● 前装冠の製作(左上3番)
● 上顎:金属床部分入れ歯
下顎の前歯の突き上げに耐えられるような強度が必要である。
 クラスプは奥歯に設定することで見た目に配慮をする。
● 下顎:金属床ノンメタルクラスプ義歯
 上顎の奥歯による噛む力が加わっても、たわまない強度が必要である。

治療のリスク

抜歯
  • 抜歯の対象となる歯であっても下顎の部分入れ歯の支えとして機能しているため、入れ歯の不安定感が増す可能性がある。
前装冠
  • 白い部分がプラスチックなため、人工的な仕上がりとなる。
金属床部分入れ歯
  • 前後すれ違い咬合のため、金属部が折れる可能性がある。
  • 人工歯が折れたり、取れたりすることがある。
  • 口蓋側の歯肉を覆うため歯肉が腫れる可能性がある。
  • クラスプを設定するクラウンを作り直す場合がある。
金属床ノンメタルクラスプ義歯
  • クラスプ部分が変形し、緩みが出る可能性がある。
  • クラスプがかかる歯の汚れが溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高くなる。
  • レジン部が着色し、汚れがつきやすい。
  • 強度がある金属床でも顎堤の吸収を止めることはできない可能性がある。

下顎部分入れ歯の型取り

残っている歯が少ないため、総入れ歯と同様の手法での型取りを行いました。
個人トレーを用い、筋肉の動きを記録するための筋形成を行い、シリコーン印象材を使用しました。

 

人工歯排列

人工歯は硬質レジン歯の中でも硬いとされるI社のものを使用しました。
残っている歯との調和を考慮した排列を心掛けました。

完成義歯

上顎は前歯部に力が加わっても外れにくい、4点で支える設計です。
下顎は入れ歯が撓まないように十分な金属を使用し、強度を確保しました。

義歯装着前

歯と歯が前後的にすれ違って、噛み合う場所がありません。

義歯装着後

残っている歯との連続性が保たれ、審美的な仕上がりとなりました。
また、上顎のクラスプはもともと装着されている銀歯に設定したため、部分入れ歯を装着しても見た目が損なわれることもありませんでした。

術後4年6ヶ月

下顎は金属床としましたが、噛む力による顎堤吸収が生じました。
この時点でリライン(部分入れ歯の内面を顎堤に合わせ直す処置)を行いました。
その他は大きな問題は生じておらず、患者様からは高い満足度を得られています。

歯周検査の比較

初診時と比較して、4mmの歯周ポケットも歯ぐきからの出血も減少しました。
その一方で歯の揺れは増加していますが、これは部分入れ歯との関係が考えられます。
部分入れ歯の適合具合を含めて注意深く、経過を追っていく必要があります。

治療の費用

前装冠、抜歯、部分入れ歯の修理:保険診療
上顎金属床部分入れ歯 ¥432,000
下顎金属床ノンメタルクラスプ義歯 ¥540,000

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