入れ歯症例
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基本情報 |
70代男性 |
初診日:2012年4月3日 |
治療期間:2ヶ月 |
主訴:噛めないので入れ歯を新しく作り直したい |
治療内容
即時義歯 |
特記事項
なし |
治療方針:5年ほど前に部分入れ歯を作ったとのことでしたが、当時から入れ歯が外れやすく、ずっと入れ歯安定剤を使用しているとのことでした。この数ヶ月、上の前歯がグラグラしてきたので、全体的に治療をしたいとのことで当院にいらっしゃいました。
上の歯は全ての歯で歯周病が重度に進行し、下の歯は右下の銀歯の中がに次的な虫歯により残すことは難しい状況でした。保存が難しい歯を抜いて、上顎は総入れ歯を、下顎は部分入れ歯を新しく作ることとなりました。 ただし、上顎は歯を抜いてしまってから総入れ歯を作り始めたら、さらに入れ歯が外れやすくなってしまいますし、見た目も悪くなってしまいます。そこで、今回は歯を抜くと同時に新入れ歯を装着する、即時義歯という手法により治療を進めることとなりました。 |
治療前後
通常の入れ歯作りでは人工の歯を並べた状態での試し入れが可能です。そのステップを経ることにより見た目やかみ合わせの確認が可能になります。一方、即時義歯では歯がある状態で入れ歯を作っていきますので、試し入れができず、一発勝負になります。歯周病では歯がグラグラしているので、型採りの時に歯の位置がズレてしまうかもしれません。歯の位置関係を診断しながら、そして新しい総入れ歯を装着した後の患者さんの笑顔をイメージしながら人工の歯を並べます。
さらに即時義歯では歯を抜いた後の歯ぐき(顎堤)の治り具合を想定していく必要があります。
上下の入れ歯が完成し、当日は予定していた歯を抜き、予定通り入れ歯を装着して治療を終了しました。患者さんとしては不安感が強かったと思いますが、上顎の総入れ歯も落ちることなく、笑顔でご帰宅いただけました。
治療前
治療後
現在、装着から6年5ヶ月が経過しましたが、上顎の総入れ歯は大きな手直しもなく、今もご使用いただいています。入れ歯安定剤はもちろん使っていません。下顎は残っている歯のムシ歯治療をしましたが、部分入れ歯は問題なくご使用いただけています。
ただし、入れ歯の歯は噛むことで磨り減ってしまいます。メインテナンスのたびにかみ合わせの調節をしていますが、全体的に高さが低くなってきていることもあり、そろそろ新しく作り直しが必要ではないかと患者さんと相談しています。
総入れ歯のメリット