| プロフィール | 79歳・女性 |
| 主訴 | 下の入れ歯の見た目が気になる 当院のホームページを見て、ノンメタルクラスプ義歯を作りたいということで来院されました。 部分入れ歯特有の金属製バネ(クラスプ)が口元から見えることを気にされていました。 |
| 治療期間 | 2ヶ月 |
| 治療費用 | 625,000円(税込) 2026年2月時点 |
※治療効果には個人差があります
※本症例は一例であり、同様の結果を保証するものではありません。
患者さんは「目立たない入れ歯」を希望されて来院されました。
一般的には金属のバネを使わない「ノンメタルクラスプ義歯」が
選択されることが多いですが、本症例ではあえて別の方法を選択しました。
以下のような場合には、ノンメタルクラスプ義歯が適さないことがあります。
今回は「3」と「5」が当てはまったため、ノンメタルクラスプ義歯での製作を断念しましたが、
それぞれの理由についてご説明します。
従来の金属製のバネ(クラスプ)では治療前と同じになってしまいます。
今回のポイントは目立たない位置に「くぼみ(ディンプル)」(写真の赤丸部分)を設け、そこにクラスプがハマり込むようにしました(青丸)。
本症例では0.25mm程度のディンプルを専用の道具を用いて掘り込みました。
これにより、見た目を損なわない・外れにくいが両立可能となりました。
金属床部分入れ歯を装着した状態です。
下顎の内側にも骨の出っ張り(骨隆起)が認められ
ました。この部分は歯ぐきが薄く、入れ歯が当たる
と痛みが出やすい部分なので、ここを避けるように
部分入れ歯をデザインしました。
金属床部分入れ歯の写真です。
入れ歯として重要なことは噛む力に負けない「剛性」を有することです。
そのためには金属製のフレームを用いる必要があります(保険適応外)。
そして、入れ歯が動かないようにするため、金属部分と歯とが接触する部分を増やします(把持効果)。
入れ歯を外れないようにするためにはクラスプ(ノンメタルクラスプを含む)が大切のように思われがちですが、実はそうでもありません。クラスプによる力が強すぎると、支える歯の負荷が強くなり、歯の健康を損なう可能性があります。
強すぎず、弱すぎずの絶妙のバランスが必要だからこそ難しい。だからこそ、把持効果を大きくすることが部分入れ歯の成功への道となります。
「目立たない入れ歯」を希望される患者さんは非常に多いです。「ノンメタルクラスプ義歯」だけがその方法ではなく、当院ではお口の状況を踏まえた上で、見た目だけでなく、機能や装着感を考慮した入れ歯治療をご提案しています。
現在お使いの入れ歯でお困りの方も、お気軽にご相談ください。